はじめに

2020年のドル円相場はドル安円高をメインシナリオにおいています。背景は米国大統領選挙という政治要因です。一方で足もとでは堅調な米国経済動向を背景とした米長期金利上昇が確認できます。これはドル高円安要因となります。

為替の主な決定要因

【政治要因 】
選挙、地政学リスク、通貨政策、貿易政策等
【経済要因 】
財政政策、金融政策 、景気動向、経常収支等

円高シナリオ

米国の大統領選でトランプ大統領の圧倒的な優勢が継続すれば問題はありません。筆者はトランプ大統領が再選する可能性が高いと判断していますが、道程は平坦ではないでしょう。自身の再選を盤石なものにするために、日本に対して為替条項を突きつける可能性があります。この場合100円から105円程度の円高になることが考えられます。

円安シナリオ

【米国株高】
一方で経済要因では円安シナリオが描けます。米国の代表的な株価指数であるS&P500指数の1950年以降の検証結果によると、ベアマーケット(20%超の下落)終了後の上昇局面2年間、12パターンの平均をとると、来年2020年はやく10%の上昇余地があります。
【金利上昇】
バリュエーションの拡大(≒短期金利低下)がないとすると、株価の上昇には利益水準の成長が必要です。この場合景気も拡大していることが想定されるので、長期金利には上昇圧力がかかります。現在の長期金利1%台の正当性が失われるでしょう。
【ドル高円安要因】
米国の長期金利上昇はドル高円安要因となります。先に挙げた経済要因の景気動向です。筆者のメインシナリオは政治要因による一時的な円高ですが、足もとで長期金利上昇は始まっています。ドル高円安シナリオの実現可能性も無視できません。

●根拠となるニュース
A New Bull Market?
https://research.leutholdgroup.com/section/paulsen/articles/2019/12/19/a-new-bull-market.21989
米国債イールドカーブさらにスティープ化、インフレ期待回復の中
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-20/Q2SHC2DWRGG201?srnd=cojp-v2

【この記事の執筆者】

資産形成を日本の文化にすべく活動しているファイナンシャルプランナー。銀行、証券(投信投資顧問、ヘッジファンドのファンドマネージャー)、保険の金融3業態すべてに在籍した経験を持ち、資産形成についてのそれぞれのメリット・デメリットを把握している。