はじめに

2019年相場を一言で表すと「緩和バブル」と言えるでしょう。トランプ大統領の主張を受け入れる形で、米国が利上げから利下げスタンスへ転換。欧州も金融正常化を諦め再度金融緩和政策へ変更。日本は緩和政策を継続しました。これを好感して株価は年末にかけて上げ足を強めました。景気に対する期待感が低かったことも意外高につながった要因です。

緩和競争

日米欧3極が金融緩和による景気下支えで足並みをそろえており、株価もそれを好感して上昇したと言えます。
【米国】
2019年は米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを休止、さらには利下げへ転換しました。FRBは2015年12月から利上げを開始し、2018年12月まで3年かけて25bpずつ計9回、政策金利を2.25%-2.5%まで引き上げました。しかし利上げの根拠となるインフレ率は、FRBが想定したほど上昇してきません。利上げの正当性が疑われ、さらに米中貿易戦争の激化するなか、景気を再加速させたいトランプ大統領から利下げに対する必要な圧力がかけられました。FRBは2019年7月から景気悪化に備えた「予防的利下げ」スタンスへ転換、25bpずつ計3回、政策金利を1.50%-1.75%まで低下させています。
【欧州】
欧州中央銀行(ECB)は9月の定例理事会で、利下げや量的緩和の再開を含む包括的な追加金融緩和策の導入を決めています。2016年3月以来3年半ぶりの利下げです。政策金利のうち市中銀行から預け入れられた余剰資金に適用する「中銀預入金利」をマイナス0.4%から過去最低のマイナス0.5%に引き下げました。さらに2018末で終了していた量的緩和についても、11月から月200億ユーロの資産購入規模で再開しています。
【日本】
日銀は新たな金融緩和策を採用していませんが、黒田総裁は必要ならば追加緩和も辞さない構えを見せています。

懐疑の中で育った相場

相場の格言に次のものがあります。
「強気相場は、悲観の中に生まれ、懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」
米中貿易戦争を背景に世界景気が減速傾向にあるなか、株価が上昇すると予想する参加者は少数派でした。前述の格言になぞらえると参加者は「懐疑」的だったと言えます。懐疑的だったからこそ多くの投資家が株式の保有が充分でなく、新規の資金が流入しやすい状況だったのでしょう。足もとでは中央銀行の緩和政策もあり世界景気はボトムアウトしたように見受けられます。2020年は楽観の年となりそうです。

根拠となるニュース

東証で大納会行われる、日経平均の2019年上昇率は18.19%
https://jp.reuters.com/article/tse-market-stock-idJPKBN1YY0DN

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