はじめに

米国はイランに対して経済制裁を課すことで、予想通り事態を収束させました。米国とイランの2国間であれば、トランプ氏が大統領であるかぎり危機的な状況には陥らないでしょう。しかしリスクがゼロだとは言い切れません。あえてリスクを挙げるとすれば、イスラエルが鍵となります。イランの過激派がもしイスラエルに手を出せば、ハメネイ政権は後に引けなくなります。米国もポーズで振り上げた拳のもって行き場がなくなります。さらにはサウジも出てくるでしょう。中東の地雷原は今も昔もイスラエルです。

ワーストシナリオ

米国、イラン、そして中東にとってのワーストシナリオはなんでしょう。それはイラン革命防衛隊の影響下にあるシーア派民兵組織が暴走して、米国にとって最重要の同盟国イスラエルを攻撃することです。過去中東の緊張の高まり、1990年の湾岸危機、そして2003年のイラク戦争の際も、米国はイスラエルを戦闘に引き込まないよう細心の注意を払ってきました。イスラエルとイスラム強硬派諸国が衝突すれば、第5次中東戦争が現実になってしまうからです。

米軍は既に引き気味

仮にイスラエルが中東で開戦すれば、同盟国である米軍も傍観しているわけにはいきません。ひとたび局地戦に突入すれば、誰も事態を制御できなくなってしまう。トランプ政権は本音を言えば多大なコストの掛かる海外での兵力駐留を、できれば撤退させたいのです。イスラエルが引き込まれることは、その意図とは逆の行動になってしまします。

なぜ米国とイランは休戦したか

イランとアメリカが事態を早く収束させた理由は、以上のように中東地域の地雷源であるイスラエルを意識してるからです。イランの過激派がもしイスラエルに手を出せばイランのハメネイ政権も引けない、アメリカも引っ込めない、サウジも出てきて第5次中東戦争に突入するでしょう。ここで手打ちにするのが中東の全てのプレイヤーを幸せにします。

根拠となるニュース
米政権、イランへの追加制裁発表-金属輸出や指導部が対象
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-01-10/Q3WE79DWLU6C01?srnd=cojp-v2

※ディスクレーマー※

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